相田の性的指向は何か
※この記事はアイツのBLマンガ60話までのネタバレを含みます!
皆様いかがお過ごしでしょうか。私はまずまずです。
私はアイツのBLマンガファンの方をツイッターでフォローしています。そんな中、興味深いやりとりを発見しました。
相田の性的指向、異性なのか?同性なのか?
中学三年生になるまでAVすら見たかったことがなかった相田。五十嵐によって性に目覚めるというなかなか類を見ない大人への階段の上り方です。元々同性愛だったという可能性もなくはない。というか人によって解釈が全然違いそう。ということで私なりの解釈をまとめてみました。
そもそもなぜ相田に同性愛の可能性があるかというと、26話でAVに対する不快感を語ったから。
相田は男女の性行為を「ヘンに感じたし不快だった」わけですね。
「それ」はもちろんAV=異性愛のこと。この文脈が非常にややこしくて、いろいろな解釈ができてしまう。
①相田にとって異性愛は違和感を感じるものだが、世間にとっては普通。だから相田は異性愛を受け入れた。元々同性愛者。
②相田にとって性行為は違和感を感じるものだが、世間にとっては普通。だから相田は性行為を受け入れた。元々無性。
③相田はそもそもまだ子供なので恋愛も性的興奮も知らず、初めてAVを見たときは戸惑いを感じた。世間にとっては普通だから、成長することで違和感なく受け入れられるようになった。元々異性愛者。
ざっと挙げてもこんなに出てきます。難解だぞ相田勝平。
相田はAVを見るのが嫌だった?
個人的にはだからといってゲイだよ!とは言い難いところ。考えてもみれば、初めてそういった性的なものに触れた時、違和感や不安感を感じるというのはわりと誰もが通る道なのではないでしょうか?
しかも自らすすんで鑑賞したわけではなく、唐突に見せられてしまう。心の準備なんてできてないし、ましてやすけべ心も抱いていない。いきなり大人の世界を突きつけられたことによる不快感だったのではないでしょうか。
さらにその後、五十嵐の手によって卒業させられるダブルコンボ。最近の男子中学生はすごいですね。
そもそもなんで五十嵐はこんなことをしたのかというと、おそらく相田が勃起していたから。対処法を教えてあげようとした五十嵐なりの優しさなのかと思われます。1mmも反応していない0からのスタートはないんじゃないかな。
つまりは相田は違和感を感じながらも、きちんと身体は正直に女性に反応しているというわけです。というわけで①の可能性は低いかと思われます。(あくまで個人的見解)
そもそもYUと結婚する宣言(黒歴史)してますしね。
相田は性行為が嫌い?
間違いなく答えはNO.
どすけべムッツリ野郎です。
しかしムッツリエピソードが対五十嵐に対してしかない。おそらく好意を持った人間に対してだけ性欲を抱くタイプ(完全に個人的考察)。
夢精してるしね。
夢精するということはおそらく日頃自ら発散していないということ。やはり性欲はないのでは!?これも答えはNO.
なぜなら相田の性格を考えるとおそらく、R指定のものには手を出さないからです。
大学生になればタバコを吸うし(先生の公式発言)、髪を染める。性的なことをしてもいい。根っからの堅物というわけではなく、親の監視下に置かれているうちはきちんとしようと努めているのではないでしょうか。とは言ってもすけべ心が優って五十嵐が押したら一線超えそうですけどね。日頃制約の下で生きているからこそ、好奇心に弱い。THIS IS 相田勝平です。
ということでおそらく②の線もない。消去法で③が正解に近いかと思われます。
相田が同性愛を認めないのはなぜ?
相田は自分への好意を伝えてきた香川をキモいと罵りボコボコにしています。
そして、五十嵐には借りがあるからという理由で嫌いにはならないけど好きにはなれないと言い放ちます。
何度も書いていますが同性愛は相田にとって普通ではないから。
だからといって全く同性愛に理解がないわけではない。
それ=異性愛は世間一般では普通だけど、もっと広い世界では同性愛、異性愛の区別をつけることに疑問を持つ人がいると認識しています。さすが優等生。
そして、ここで「僕の属する世界ではそれを受け入れ違い」といっています。それ=同性愛。
確かに同性愛を否定しています。普通ではないから。しかし、あくまで”僕の属する世界”の話。”僕はそれを受け入れ違い”ではない。
つまり相田は世間、さらにいうと親や身内が同性愛を受け入れてくれる世界ならば五十嵐を受け入れたということ。完全に否定をしないのは相田なりの優しさなのかもしれません。逆に、香川への拒否反応は香川を心底嫌っていたからかもしれない。どのみち香川は不憫だ。
しかしその優しさが五十嵐を縛り付ける。考えてもみてください。「僕は嫌じゃないけど周りから否定されるから付き合えない」だなんて言われるも同然です。それならはなから脈なしの方が気持ちは楽です。「僕は同性愛者にはなれない」とでも言われれば五十嵐も諦められたかもしれません。
しかし五十嵐も一筋縄ではない。なぜなら相田に依存しているから。相田自身が同性愛を拒否していないのであれば、”相田の属する世界”を変えればいい。そして偶然にも現れた楢崎。
楢崎もまた、”楢崎の属する(現実)世界”で否定されているという皮肉。
逆に五十嵐は両性愛なの?同性愛なの?
五十嵐には相田しかいないらしいです。
冗談はさておき、相田にAVを見せたくらいです。元々は異性愛者です。問題のフラれるシーンでも好きなAVを聞かれて悩んでいる。高校生になってあれだけ好きだったYUのグッズを相田以外必要ないからと言って捨てようとした激重男が、中学時代はちゃんとAVデータを残していた。つまり中学生の時は相田のことは好きだけど、ちゃんと他の人間(女性)も性対象だったけど、現在は世界中で相田だけが好き。個人的見解ですが、今の五十嵐はAVを見ないような気がします、相田のことを考えてそう…。おそらく中学時代は基本的は異性愛だけど相田のことが好き、現在は相田のみが性対象。激重です。
教室で流したゲイビデオもおそらく日常的に使っているものではないはず。そもそも相田に見せるためだったしね。なぜ相田に見せようとしたかというと、中学時代に相田にAVを見せて性を芽生えさせたように、あわよくば同性愛指向が芽生えないかと思ったのでしょう。
考え過ぎかもしれませんが、この2つのシーン、構図がほぼ同じ。そして一方はソフトな異性愛、一方はハードな同性愛。
対句法ですね。
相田が素直になりめでたく結ばれた相田と五十嵐。でも、相田は自分の気持ち、同性愛を認められても、” 相田の属する世界”が認めてくれるとは限りません。ましてや良家の一人っ子。イバラ道です。二人の幸せをただただ願う、そんな毎日です。
(画像引用 comicoより)